「ダメ!」を言わなければ子どもは伸びる

「ダメ!」を言わなければ子どもは伸びる


自己表現する力とは、気持ちや考えを押しつけるのではなく、自分はどういう人間で、どう感じ、何を考えているのかを、相手にわかりやす異様に伝える力を指します。いいたいことをまとめ、言葉に置き換えるには、文章で表現する日記や作文が大きな意味を持ってきます。
自己表現の基礎トレーニングといってもいいでしょう                    (19p)

100字日記の目的は、「正しく文章を書くこと」ではありません。何かを見たとき、見たものをその子の言葉で素直に表現するためのトレーニングです。同じものを見ても、感じ方は人それぞれ。人と違っていても、恥ずかしがる必要はまったくないのです。                                       (37p)

小学校低学年、中学年の段階では、子どもの感情を無理に書かせる必要はありません。この時期は、書くことは“子どものなかにある「感情表現の種」に水を与える作業”だと思ってください。
種は誰にでもあります。大切なのは、どう育てるか。早く育てようとして、たくさんの肥料をやっても逆効果です。子どもたちのなかに眠る感情表現の種に与える水は、いろんなものを「見ること」です。そして「ものの見方」は人それぞれで、それでいいと気づかせることです。
一番いけないのは、一緒にいる親の感情を押しつけてしまうことです。                (150p)